歴代当番会長 – 第81回

第81回神奈川県感染症医学会へのお誘い

当番会長 宮地 勇人

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 第81回神奈川県感染症医学会当番会長を担当させていただく事になりました、東海大学医学部基盤診療学系臨床検査学の宮地勇人です。神奈川県の感染症学の発展において長い歴史と伝統をもつ本学会の会長として大変光栄であるとともに重い責任を感じております。
 小生は、臨床検査学の立場から約20年間にわたり、東海大学医学部付属病院の院内感染対策を担当してきました。MRSAをはじめとする抗菌薬耐性菌の制御は、院内感染対策の柱です。抗菌薬の不適切な使用を背景として、薬剤耐性菌が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は滞っています。国際的な課題認識のもと、2015 年5月の世界保健総会で、薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択されました。これを受け、2016年4月5日、関係閣僚会議において、我が国として初めてのアクションプランが決定されました。今後、本アクションプランに基づき、耐性菌や抗菌薬適正使用に関する普及啓発・教育、動向調査・監視、感染予防・管理など、医療・介護分野と畜水産・獣医療分野が連携し、ワンヘルスのアプローチにて効果的な対策を推進していくこととなりました。既に2020年までの5年間における具体的な成果指標として、抗菌薬使用量や主な細菌の抗菌薬耐性率が示されており、それに向けて、各医療機関は目標設定と対策に取り組んでいることと思います。
 このような情勢を鑑み、現状の課題整理と方向付けの機会として第81回大会のプログラムを企画しました。各医療機関においては、薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プランへの初年度対応について報告発表のご検討をお願いいたします。今回も、ランチョンセミナー等のセミナーを企画しています。 
 学会での主役は一般講演と参加者です。当日は、従来通り口演発表とともにポスター展示が併設されます。その中から優秀演題を学術奨励賞として表彰いたします。
 本大会の開催は、神奈川県の感染症診療の発展に寄与するよう多くの一般演題発表と参加者による実りある議論の場となることを願います。

【日 時】2017年3月18日(土)
【場 所】横浜情報文化センター(横浜市中区日本大通11番地)

第81回神奈川県感染症医学会 当番会長
東海大学医学部基盤診療学系 臨床検査学
宮地 勇人